中国の人工知能(AI)の活用がますます広がっています。特に旧正月の大晦日には、設立からわずか2年「Deepseek」という会社が、AIスタートアップアプリとして突如登場しました。「Deepseek」がリリースした最新モデル「DeepSeek-R1」は、AIの能力を比較評価できるChatbot Arenaの総合リストでOpenAIのo1と並んで第3位にランクされています。このリストは、大規模AIモデルのパフォーマンステストに重点を置いた権威あるランキングです。GPT-4、Claude、Llama、Geminiなどはすべてこれでテストされ、ランク付けされています。「DeepSeek-R1」は性能の高さだけでなく、通常のAIモデル開発に必要とされるチップを大幅に減らして開発された点が、シリコンバレーに衝撃を与えています。中国で開発されたAIアプリ「Deepseek」が世界のアプリストアでダウンロード1位を獲得しました。
2022年以降、米国の輸出規制により、中国のハイテク企業がAI分野で欧米諸国と競争できる能力は大幅に制限されてきました。通常の手法は、チップをより多く購入して、より長い期間トレーニングして、無限にスケールアップすることでしたが、ハードウェアの制限により、こういう発展モデルができなくなっています。このように、多くの中国AI企業が高度なハードウェアに大きく依存しているのに対し、「Deepseek」は大規模AIモデルの基礎構造を刷新し、ソフトウェア主導にすることで、限られたリソースをより効率的に活用しています。
また、「Deepseek」はこうしたイノベーションを積極的に公開しました。この姿勢は、世界中のAI研究コミュニティから好意を持って大歓迎されています。多くの中国AI企業にとって、オープンソースモデルの開発は、欧米の競合他社に追いつくための唯一の方法です。なぜなら、オープンソースモデルはより多くのユーザーと愛好者を惹きつけ、それによってモデルの成長が促進されるためです。
「Deepseek」が高性能かつオープンソースになったことにより、様々な分野で業界の特性とニーズを組み合わせて活用されるでしょう。各業界でパーソナライズされたAIアプリケーションを開発し、多様なニーズに対応することができます。多くの企業はAIチャットボット(チャットボットは人間と自然な会話を行うことができるコンピュータプログラムのこと)で優れたカスタマーサービスを提供しています。高性能なAIの開発により人間の言語をより速く認識し、分析し、多量の知識を背景に、適切に回答することができます。直近のニュースによると、携帯会社の華為はすでに「Deepseek」を導入し、自動車会社の東風日産も「Deepseek」を導入する予定だそうです。(ハン)