中国人訪日観光ビザについて

現在、日本から中国に行くには、ビザ(査証)が必要で、ノービザ旅行に慣れている日本人にとって、中国旅行に行くための大きなハードルとなっています。逆に、中国人が日本に行くにも、従来からビザが必要で、それが非常に面倒で様々な条件があることはご存知でしょうか。

在中国日本国大使館のホームページによると、中国人訪日観光ビザは「団体観光」「個人観光一次」、「沖縄・東北六県訪問数次」、「十分な経済力を有する者に対する個人観光数次」、「相当な高所得者に対する数次」と5種類あります。

「団体観光」ビザは観光目的により団体(グループツアー)で日本を訪問する際に発給する一次ビザです。本制度による旅行団は5名~40名程度で構成され、15日間以内日本国内に滞在する日程が組まれます。

「個人観光一次」ビザは団体観光とは異なり、添乗員は不要です。このビザの有効期間は「3か月」です。滞在期間は「15日」又は「30日」のいずれかとなり、状況に応じて日本国大使館が決定します。これには、経済力が確認できる書類や資産形成が確認できる書類なども必要になります。

「十分な経済力を有する者に対する個人観光数次」ビザは3年間、複数回使用することができます。滞在期間は「30日」となります。

「相当な高所得者に対する数次」ビザは5年間、複数回使用することができます。滞在期間は「90日」となります。また、このビザに限り、初回から観光以外の短期滞在目的でも使用すること、申請人本人が航空券・船舶等及び宿泊場所を予約すること、旅行日程を自由に決定・変更することができます。逆を言えば、このビザ以外は、旅行社があらかじめ飛行機やホテルを予約して日程を管理しておかなければなりません。

個人観光ビザには年収用件があり、はっきりと明示されている訳ではありませんが、個人観光1次ビザでも年収200万円、5年ビザでは年収1,000万円とも言われています。また、必要に応じて在職証明書、年収証明書、納税証明書、貯蓄額証明、不動産所有などの資産証明も提出しなければなりません。

しかし、これらの手続きをしてもなお中国人の訪日個人客は増えていくと予想されています。(荒井)

出所:https://www.cn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/visa_kanko.html