劇場でスナイパー?

知人の誘いで鑑賞した舞台公演。暗闇の会場の中で緑色の小さな光が、いくつかの観客のスマホを照らすのを見ました。スパイ映画のワンシーンのようでしたが、狙撃手の正体はレーザーポインターを手に場内を見まわるスタッフで、そのターゲットは公演の様子をスマホの写真や動画に収めようとする観客たちに注意を促すためのものでした。こうした公演会場ではカメラやビデオ撮影は原則禁止のようですが、それでも取ろうと試みる人が多いのです。光線の標的となったお客はみなレーザー光線の出所を見やり、その意図を察すると、きまり悪そうにスマホをしまいます。その様子がなんとも面白く、舞台上の演技そっちのけで客席を乱舞する緑色の光線を目で追ってしまいました。日本では未経験のことでした。しかし、それにしても凄腕です。(新潟市北京事務所長 池田比呂哉)