新潟市北京事務所長、北京に帰任

このたび、駐新潟中国総領事館より臨時的査証を発行していただき、中国入国地大連での14日間の隔離を経て、2月22日の緊急一時帰国から約7か月ぶりに北京に帰任する運びとなりましたので、帰任までの様子を簡単にご紹介します。

現在日本と中国を結ぶ航空路線はごくごくわずかに限られており、予約時点で日本の航空会社では全日空の上海便と日本航空の大連便のみでしたので、私は大連便を利用して入国いたしました。

出発空港の成田では人もまばらで、日航のカウンターは我々大連行きの乗客だけといった閑散とした状況でした。中国政府指定の医療機関で出発三日以内に発行していただいたPCR陰性証明書を航空会社職員に提示したうえで、中国政府要請のアプリに個人情報(最近の行動歴や中国の住所、電話番号、会社名、会社所在地、友人の携帯電話番号等々)を入力し送信すると、当局から受付けた旨QRコードで返信があり、その返信画面を航空会社職員に見せてようやく搭乗口へと向かうことができました。

大連空港に到着すると荷物を受け取る前に、連絡通路に設置された受付で、簡単な問診後PCR検査エリアへと誘導されました。PCR検査を終え荷物受取所に行くと、消毒液でずぶぬれになったスーツケースが既に並べられており、ピックアップして空港出口付近に向かうと更に受付があり、そこでパスポートを提示すると6人位ずつのグループに分けられ、少し待つよう告げられました。

大連到着後、飛行機から降りて最後の受付までの間、日本語と英語を話す大連市政府職員はじめとするスタッフが慣れた様子で手際よく丁寧に乗客を誘導していたのがとても印象的で、幸い何のストレスもなく入国できました。

だれがどこの指定施設(ホテル)に入るかはもうすでに決まっていて、日本人は六人ずつのグループごとに大連市政府のマイクロバスでホテルへと移動しました。

ホテルに着くとフロントではなく、ホテル入り口の外側に臨時的に設けられた受付でのチェックインとなりました。パスポートを提示し飛行機での座席番号を伝え、ホテルスタッフからは隔離に関する各種注意事項を伝えられ、部屋の鍵をいただき入室しました。受付では他に、中国発メッセンジャーアプリ「WeChat(微信)」の二つのグループチャット(医療グループ、フロントサービスグループ)に参加するよう指示され、この二週間を通してこのグループチャット上でやり取りする旨説明されました。毎日午前と午後一回ずつの体温報告、検体検査やPCR検査に関する情報等医療に関する情報のやり取りは「医療グループチャット」で、その他部屋の破損、不具合等の処置、トイレットペーパー補充、必要な品物の代理調達等に係ることは「フロントサービスグループチャット」内で要望等を伝えることになります。(タオル、シーツ等は二週間交換無し)

朝、昼、晩とお弁当が戸口に置かれ、食べたものは戸口に置いておくと回収される。お弁当は暖かく味も美味しく野菜が多めで、栄養バランスがとられているような印象でした。二週目ともなるとさすがにメニューの重複も出てきますが、この三食の食事を唯一の楽しみとして、ありがたくいただいていました。

隔離終了数日前に再びPCR検査を受け、チェックアウトの際に陰性証明書をいただいて、ようやく大連から飛行機で北京へと戻ってくることができました。

様々な情報を提供いただいた在中国日本国大使館、各総領事館、在中国各自治体事務所、北京日本商会、JETRO北京、クレア北京、北京旅行懇話会、北京新潟県人会はじめ関係各位に心より感謝申しあげます。(池田)