北京市の花―庚申バラ

庚申(こうしん)バラは中国語で「月季」と呼ばれます。毎年、5月に入ると、北京市の公園、緑地、大通り、路地、市民の家屋の前で色鮮やかな庚申バラが至る所で次々と咲き始め、北京の夏の到来を告げます。庚申バラは姿も色も華麗で、花期が5月から11月までと長く、古くから中国人に愛されてきた伝統的な名花の一つであり、広い地域で栽培されています。1986年、北京市政府は北京市の花を選抜するために市民による投票を行い、庚申バラと菊はそれぞれ51%と26%の得票率で、1987年に北京市の花と指定されました。

北京市は、5月18日から一カ月続く第13回庚申バラ祭りを開催しました。開催期間中、世界庚申バラテーマパーク、北京植物園、天壇公園等11の公園で様々な品種の庚申バラが展示されるほか、庚申バラの栽培歴史、文化、品種などの紹介も行われ、盛んな庚申バラ文化を北京市民に喜んでもらいます。その中でも、1993年に開園された北京植物園の庚申バラ園は、面積が7ヘクタールで、1000種を超える50000株以上の庚申バラが栽培されており、北京市内で庚申バラの鑑賞地としてとても人気です。

公園だけではなく、北京第二、三、四、五環状道路の両側の緑地帯に庚申バラが競い合うように咲き誇り、250キロにも及ぶまるで庚申バラのネックレスのようになっています。統計によると、北京市内では2000万本を超える各種の庚申バラが栽培されています。庚申バラは北京市の花としてまさに北京の顔面偏差値を高めています。(鞠)