8月19日から21日にかけて自治体国際化協会主催の日中地域間交流推進セミナーに参加した。本セミナーは年に一度中国の一都市で開催され、中国全土の日本の自治体事務所も多数参加するため、日中双方の自治体間の情報交換の場となっている。
今回のセミナーのテーマは「イノベーションの活用と環境都市の創造」であり、貴州省の省都、貴陽市で開催された。
貴州省は中国の中でもあまり裕福なイメージはない場所である。小職も初めて訪れる内陸部ということでどのような所かと思っていたが、内陸部の発展はすさまじく、この数年でビル建設が進んでいる。現在は地下鉄の工事が市内中心部で行われており、昔ながらの飲食店などは立ち退きにあい相当数がなくなっている。市内中心部のホテルに滞在したが、フロントからは近くにはあまり出歩く場所がないと言われた。
さて、このフォーラムのレセプションではたくさんの中国側の行政関係者とも言葉を交わしたが、中でも各都市の環境担当者は積極的に新潟の優れた農業技術や環境技術があればぜひ目で見て技術を学びたいという意欲に溢れていた。中国との技術交流というと日本では技術だけを盗まれ勝手に使われるというイメージがあり構えてしまう部分ではあるが、現在中国では先進技術移転のため、投資資金を募り、中国国内で事業化して技術提供者、投資家、消費者が三方よしとなるための技術移転プラットフォームも存在しており、パートナーを間違えなければ互恵関係を築くこともできると考える。
当事務所にも中国の地方都市や機関から、中国企業を新潟に連れて行き、農業等の先進技術について具体的に企業や農業関係者を訪問し商談までしたいという提案を受けることが多くなってきた。新潟と中国の双方にメリットのある経済交流が生まれるよう、まずは互いに顔を合わせるためのセッティングを数多く行っていきたいと思う。（畑）
貴陽市郊外のビル建設ラッシュの様子
第13回日中地域間交流推進セミナー