無症状の新型コロナ感染が拡大

中国当局発表によると、3月31日‐4月4日にかけての新型コロナ感染者が約1万人確認されました。このうち「国内症例」が97%以上。感染拡大の中心だった東北吉林省は減少傾向にありますが、感染が全国的に広がっている状況は依然として続いています。

特に感染者の統計に含まない無症状の国内症例は上海市を中心に急速に拡大しており、その数はこの5日間で5万人を超えました。

中国経済の心臓部である上海の状況を受け、政府当局は上海に防疫スタッフを3万8000人派遣するほか、大規模展示会場「上海新国際博覧中心」を感染者の臨時収容施設として改装し、1万5000床を確保する等防疫対策が急ピッチで進められています。政府は「最短でゼロコロナ実現」を呼びかけ、各地方政府にも上海市への協力を促すとし、早速隣接する江蘇省と浙江省の両省では国の防疫基準を満たしたホテルを隔離施設として使い、上海からの濃厚接触者に提供するとしています。

また北京市では新たな防疫措置を導入。北京に入るすべての人に対し、到着前、或いは到着後12時間以内にスマホのアプリを通じて、滞在先の社区(地域コミュニティー)に届けることを義務づけ、到着後7日以内は会食、会議、人が集まる場所へ行くことを避けるよう求めると発表したところです。

感染拡大が止まりません。引きつづき注意が必要です。(池田)