北京で春節(旧正月)を過ごす

2024年12月4日、中国の「春節」がユネスコの無形文化遺産に登録されました。2025年の春節(2025年は1月29日)は、無形文化遺産に登録されてから初の春節で、国内外の注目度や人気が高まっています。

春節の数日前から、人々は年越しの準備を始めます。家の中を掃除し、飾りものを買い、年越しの食材を用意します。大晦日には、家族が集まり、餃子を包み、談笑しながら一緒に「年夜飯」(大晦日の夜に家族そろって食べる年越し料理)を食べます。食事の後は、テレビで春節の特別番組「春晩」(春節を祝う中国の国民的年越し番組)を見ながら、夜更かしをします。今年の春晩では、大規模AIモデルや拡張現実(AR)といったテクノロジーがふんだんに駆使され、大きな話題になっています。

北京市内全域では花火や爆竹を鳴らすことが禁止されますが、夜12時になると、遠い郊外の空き地から時々空には色とりどりの花火が打ち上げられ、夜空を彩ります。花火の音と光に包まれながら、新しい年の到来を祝います。

春節期間中、北京の街は赤い提灯や色とりどりのイルミネーションで飾られ、いたるところに祝祭の雰囲気が漂っています。北京の春節の大きな見どころの一つが廟会(縁日)です。廟会で伝統芸能や舞踊のパフォーマンス、民俗芸術の展示などが行われ、来客は美味しいスナックを食べながら民俗を体験します。

また、春節の期間中、親戚や友達を訪ね、新年の挨拶を交わし、子供たちはお年玉を貰い、大人たちは旧交を温めます。(キク)