先日の国慶節の連休中、一見ニッチな業界である「ペットの訪問お世話サービス」が、ソーシャルメディア上でひっそりと話題となりました。このサービスは決して新しいものではありませんが、近年急成長を遂げています。各地でペットビジネスを後押しする政策が強化されたことを皮切りに、京東(JD.com)などのプラットフォームが相次いでペットの訪問サービスを立ち上げるなど、飼い主不在時のペットのお世話は「知人への頼み事」から「明確な料金設定」へと移行しつつあります。
ペットの訪問お世話サービスは、連絡・確認、鍵の受け渡し、訪問サービス、フィードバック・フォローアップといった一連のサービスプロセスがほぼ確立されています。サービス内容は一見シンプルに聞こえます――餌やりや水替え、猫砂の掃除、犬の散歩、そして飼い主へ安否を伝えるための動画撮影などです。しかし、実際に経験した人なら、それだけでは済まないことを知っています。経験豊富な従事者は、まずペットの精神状態や排泄状況を確認し、入室時には消毒を行い、お世話の全過程を映像で記録し、退出時にはドアを閉める様子を撮影します。臆病な猫には静かに立ち去り、ストレスを最小限に抑え、人懐っこい猫の場合にのみ、短時間の触れ合いを行います。こうした細やかな配慮の背後には、このビジネスにおける「信頼」への徹底的なこだわりがあります。
ペットの訪問お世話サービスが人気を博している背景には、ペットを飼う人々の世代交代があります。年齢構成を見ると、90年代や00年代生まれの若者が、ペット飼育の主力となっています。ペットを「物」ではなく「家族」として扱うこの若い飼い主たちは、きめ細やかなケアを重視し、「時間」にお金を払うことを厭いません。訪問お世話サービスを利用すれば、親戚や友人に頼んで「恩義を負う」必要もなく、ペットホテルに預けて「ペットの生活環境を変える」必要もありません。サービス利用者は、都市部で一人暮らしのホワイトカラーや、休暇中に旅行に出かけた家庭、出張の多い家庭に集中しています。

京東アプリで「ペット訪問お世話サービス」
というキーワードで検索した際の表示画面
サービス提供者は現在、2つのタイプに分かれています。一つはSNSを通じて依頼を受ける個人の兼業従事者で、価格は柔軟であり、平日は1回30~40元(約720~960円)です。もう一つは、ペットショップ、家事代行会社、および京東(JD.com)などのインターネットプラットフォームによる専門サービスで、1回あたり60元から課金されます。従業者の通勤距離の範囲を超えたり、ペットが1匹増えたりすると追加料金が発生し、長期休暇期間中は価格がさらに引き上げられます。インターネットプラットフォームは多くの都市でペットビジネスを展開しており、この業界を兼業から産業化へと押し進めています。
しかし、ブームの裏では明らかな二極化が見られます。実際に収益を上げているのは、ほとんどが長年にわたり常連客を築き上げてきたベテランたちです。上海のある従事者は国慶節期間中に約270件、1日平均35件の依頼を受けました。一方、ブームに乗って参入した多くの初心者は、「1件も依頼を受けられない」状況にあります。サービス利用者は見知らぬ人に家の鍵を預けることになるため、信頼こそがこのビジネスの最大のハードルになります。
この「安心ビジネス」が長く続くかどうかは、信頼の仕組みが「個人の信頼性」から「制度による保障」へと移行できるかどうかにかかっています。(ハン)
