中国の葬儀・墓参り事情 ~清明節を控え、エコ葬・エコな墓参りが増える~

清明節(今年は4月5日)は先祖を祭る中国の伝統的な祭日であり、中国ではこの日、墓参りをして故人を偲びます。

清明節の直前、偶然このような記事を目にしました。「毎年清明節の時期には、北京市内にある長青生命記念園でエコ葬清明公祭式が行われ、すべてのエコ葬の逝者に対する崇高な敬意が捧げられています。墓地を設けず、墓石も立てず、遺骨を残さず、海に撒かれることもあれば、青い山や松の木の間に埋められることもあります。北京では約6万人の故人が、このような形で旅立っています。」この記事を読んで初めて「エコ葬」という言葉について多角的に知ることができました。

近年、資源の節約と環境保護を目的とした海葬と樹木葬、花葬、芝生葬などを含む自然葬、さまざまな形のエコ葬が徐々に人々の目に触れるようになっています。遺族の祭祀の便宜を図るため、自然葬を選んだ遺族には、QRコードを刻んだ記念プレート(QRコード墓石)が提供されます。記念プレートのサイズや形状は遺族の要望に応じてデザインすることが可能です。コードをスキャンすると、スマートフォンに逝者の写真、略歴、座右の銘などが表示されます。遺族はこの記念プレートを自宅に持ち帰ることも施設内の専用エリアに保管することもでき、エコ葬清明公祭式に参加できます。

報道によると、北京市は1994年に海葬サービスを開始し、2016年に自然葬サービスを導入しました。市民はこれらのサービスを全額財政補助により、無料で利用できます。2025年度現在、エコ葬サービスを提供できる施設は17カ所あります。

エコ葬が「選ぶ勇気がなかった」から能動的な予約へと変わる中、エコな墓参りも増えています。昔から先祖を祭るために黄色い紙を燃やしたり線香をあげたり爆竹を鳴らしたりする習慣は少しずつオンライン墓参りプラットフォームのサービスを利用したり、生花や生分解性の墓参り用品を使ったグリーン・低炭素の墓参りスタイルに変わりつつあります。

中国人は儒教の影響を受け、昔から生死という話題を口にすることを忌避してきました。孔子は「生を知らざれば、死を知る由ありや」と述べ、まずは生きている間のことをしっかりと全うし、死について過度に語ることで生じる消極的な感情を避けるべきだと主張しました。しかし、時代の変遷に伴い、人々の生死に対する意識も変わり、人生の最終章を迎えるとき、どのような形で別れを告げるかを生きているうちに考えて決める方が増えているようです。(キク)