北京市海淀区で高齢者向けの「海淀食堂」が相次いでオープン

統計によると、2023年末の時点で、中国の60歳以上の高齢者人口は2億9700万人となり、総人口に占める割合は21.1%に達し、中度の高齢化社会に入りました。

高齢化社会の深刻化に伴い、中国各地では数年前から、社区(コミュニティ)内に高齢者をサポートする「社区食堂」(コミュニティ食堂)の建設に力を入れています。コミュニティ食堂は、一般的に政府から様々な面で補助金が支給され、飲食企業がその建設や運営に携わることで、自宅に暮らす、食事を作ったりすることが困難な高齢者の食事問題を解決することを主な目的としています。 政府からの補助金があるため、コミュニティ食堂での食事は外部の飲食店よりはるかに安く、高齢者やコミュニティ住民の経済的負担を軽減することができ、受け入れられています。

2024年9月末、北京市海淀区にある「海淀食堂」は海淀区内で相次いでオープンし、高品質・廉価・衛生的・便利な一日三食をコミュニティの高齢者に提供しています。

話によると、「海淀食堂」のある大型店舗のメニューは日替わりで、基本的に1週間は重複しません。また、すべての料理は現場で調理され、毎日40種類余りの野菜・肉・魚料理、10種類以上の主食、無料のスープ、朝食の時間帯に、3、4種類の漬物が無料で提供され、お客さんの異なる嗜好を満たします。料理の味付けにも工夫がされており、油の量や糖分・塩分、辛さを控え、健康第一を重視し、柔らかく、あっさりした料理を高齢者に提供します。10月中旬までに、「海淀食堂」の第一陣はすでに7店舗がオープンし、年内に60店舗がオープンする予定だということです。

コミュニティ食堂は地域密着型食事サービス体制を構築し、高齢者福祉をめぐる食事面での難題の解決に尽力しながらも、あらゆる年齢層のコミュニティ住民にも食事サービスを提供しており、住民が自宅近くで美味しく食事ができるようにしています。(キク)