中国の「金」好きについて

先日、日本に住んでいる中国人インフルエンサーが、結婚に当たり、中国の風俗習慣に従って中国四川に戻り、お嫁さんに「三金」を買い上げる話が中国のSNSで投稿されていました。

「三金」とは、「金」で加工した金指輪、金腕輪、金首輪のことを指します。古代富貴な家の花嫁はそれなりの結納が必要なため、「三金」を新婦家へ納めることから、「三金」は中国の伝統的な結婚式の宝飾品となっており、新郎家は新婦に対する愛と熱意を表現しています。

また、中国の「金」への愛は、冠婚葬祭で「金」を使うだけでなく、日常生活の諺からも「金」好きが見られます。約束を守る人を「金口玉言」、一番大切なきまりや法律を「金科玉律」、貴重な時間を「一刻千金」、物事不滅を「固若金湯」、若い美男美女を「金童玉女」、高貴な出身を「金枝玉葉」、贅沢な生活を「紙酔金迷」と表現し、「金」は地位、富、幸運の象徴です。

昔は「金」の消費は主に中高年層に集中し、若い世代は「一生に一人だけを愛す象徴であるダイヤモンド」を好んでいました。しかし、科学技術の発展に伴い、ダイヤモンドの合成技術はますます向上し、ダイヤモンドの希少性に一定の影響を与えています。逆に、非再生可能資源である「金」は、希少性が変化せず、時代背景の中で様々な新しいタイプの資産が目減りする中で、その真の価値と財産減少のリスクから身を守る資産であることがさらに認識されています。消費者は、様々な投資商品の価値基準を再検討し始め、宝飾品分野での消費は、「金」が中心的な地位を固めています。中国では大きなお祭りや結婚のお祝いなどの際には、必ず金の宝飾品を贈ったり身につけたりする伝統的な習慣が今日まで続いており、経済水準の向上や国民の購買力の増加に伴い、ますます顕著になっています。(ハン)