報道によると、新疆ウイグル自治区のアルタイ(世界のスキー発祥地といわれる)やウルムチなどでは、2025年12月1日から小中学生を対象に連続5日間の「雪休み」が実施され、週末と合わせれば最大9連休となります。これに続き、吉林省は義務教育段階(小一~中三9年間)の生徒を対象に、2025年12月3日から7日までを「氷雪休み」と定めたと正式に発表しました。これに対し、多くのネットユーザーが「心の底から羨ましい」と反響を寄せています。
アルタイでは、生徒は学生証で無料で公共交通機関を利用し、博物館で氷雪文化を学べ、入場券無料とスキー用具レンタル料金半額でスキーを楽しみます。この試みは単なる生徒の休みではなく、家族連れの観光需要が喚起され、ホテルや飲食店、ウィンタースポーツ関連産業の活性化にもつながります。記事によると、アルタイ行きの航空便や現地ホテルの予約数が倍増になったそうです。
吉林省は、氷雪スポーツの普及と発展を推進し、氷雪市場の活性化に努めます。氷雪休暇期間中、政府に選ばれた171カ所の観光スポット及び39カ所のスキー場とスケート場は、小中学生に対して入場料無料や保護者割引などの優遇政策を実施します。また、学校はいかなる形式の授業も行わず、書面による宿題も出さず、学生が十分に氷雪休みを楽しめるよう全力で保障することになりました。
「私たちのところには雪がないけど、どうすれば?」という声も少なくありません。ネット上で「心の底から羨ましい」と言った人たちは、果たしてあの雪片を羨んでいるのでしょうか?おそらく違います。人々が羨ましく思っているのは、子どもが最もふさわしい季節に、思い切り故里の風土に飛び込める機会そのものです。昔から「万巻の書を読み、万里の道を行く」と言いますが、「雪休み」の巧みさは、この「道を行く」機会を季節そのものに組み込んだ点にあります。中国はこれほど広いのですから、どの地域にも、それぞれに唯一無二の「季節の暗号」があるはずです。「雪休み」が与える最大の示唆は、まさに「その地域の状況に応じた対策をとる」ことです。
多くのネットユーザーが期待するのは、全国が一斉に「雪休み」を真似することではなく、それぞれの都市が独自の「特色メニュー」を提示することです。ネットユーザーの「心の底から羨ましい」という声は、「私たちも、あのような温かみのある、自分たちの都市だけの贈り物を持つことはできないだろうか」と呼びかけているのです。そんな休みが潤すのは子ども時代だけではなく、その地域の文化への自信と発展の潜在力でもあるのです。(キク)
