7月29日、北京市内で半年ぶりに新型コロナウイルス感染者が2人確認されました。新型コロナウイルスの変異株による感染が急速に広がることが懸念され、北京市政府は市民に対し、できるだけ北京を離れることをせず、当面は北京以外の地域への旅行を控え、海外への渡航を避け、国内の中高リスク地域に行かないよう注意を呼びかけました。
実は、屋外で暑気払いできるところは、北京郊外の房山区、門頭溝区、密雲区、延慶区、懐柔区に自然豊かな避暑地が多数あります。今回は北京市の中心部から50キロ余り離れた門頭溝区に位置する鷹嘴峰風景区をご紹介しましょう。
鷹嘴峰は山頂の巨大な岩が、遠くから見ると、天を仰いで翼を広げて飛び立つような鷹の嘴のように見えるという不思議な景観から名づけられたそうです。
鷹嘴峰の夏は緑に囲まれ、山間に水が常に流れています。透き通った小川があれば、強い勢いで流れ込む滝もあります。特に今年の7月は北京の降水量が例年より多く山の麓にある天然の池の水が溢れていて、苔むした小さな石橋の下に、まるで水の暖簾のようです。澄んだ流れ水に気持ちいいそよ風、鳥のさえずりに木立ちの緑、いずれも人に涼しさを感じさせてくれます。紫外線が強い夏の日差が木々の枝や葉の隙間を通り抜けると優しくなり、清らかな渓流に反射されると虹色に輝きます。
鷹嘴峰は景勝地がいっぱいな北京で決して名高い観光スポットではありませんが、山、岩、森、草、滝、泉が調和した人込み離れた自然避暑地です。(鞠)